求められる資質

オペ室は病棟とは違い命に直接関わる処置を行う機会が多いため、オペ室看護師には特別な資質が求められます。どのような資質を持つ看護師がオペ室勤務に向いているのでしょうか。

チームプレイ第一

まずは、チームプレイを常に意識する姿勢が求められます。直接手術を行う医師だけでなく、介助医や麻酔科医、臨床工学士など、あらゆる医療スタッフが連携して進めていくため、チームとして機能しなければ手術は成功しません。その中でオペ室看護師は手術の状況を冷静に判断しながら、スピード感を持って医師のサポートを行います。チームワークのよさが、手術の結果を左右するといっても過言ではありません。事前に行う情報共有の際にも、話を聞きだすコミュニケーション能力が求められます。各分野の専門家が自身の知識とスキルを活かしながら手術に取り組みますが、個々の能力ではなくチームワークが重要であるという意識を持つ必要があります。

十分な体力と気力

手術中は当然のことながら立ちっぱなしです。無事にすべての処置が終わるまで、緊張感を保ち続けなければなりません。オペ室勤務は体力と気力の消耗が激しいです。また、ミスが許されないというプレッシャーは想像以上に大きなものです。そのため、オペ室看護師にはハードな業務に耐えうる体力と、集中力を保ち続けるための気力が求められます。体力と気力を維持するためには、日頃の生活習慣も肝心です。不摂生をせず、健康的な生活を維持できる人に向いているでしょう。

常に学ぶ姿勢

オペ室看護師になるために看護師免許以外の特別な資格はいりません。しかし、特殊な業務であるため多くのことを学ぶ必要があります。他の部署から転属した場合、最初は戸惑うことも多いでしょう。特に、解剖生理や暗記が苦手な人は注意です。手術ごとに術式が異なり、患者の容態も様々です。覚えることが多いため、職場によっては定期的に勉強会を開いている場合もあります。
逆にいえば、それだけ多くの経験を積めてスキルアップしやすい環境であるということです。積極的にスキルアップしていきたいと考えている看護師にはオペ室看護師としての資質があります。

仕事内容重視

オペ室看護師は基本的に日勤です。病棟勤務のように夜勤手当が発生しないため、病院によっては給与がそこまで高くないかもしれません。そのため、給与ではなく仕事内容に重点を置いて働ける看護師に向いています。オペ室看護師は他の部署では経験できない仕事をします。それゆえに多くのやりがいがあります。事実、給与に不満を訴えるオペ室看護師は少ない傾向にあるようです。